+ Turquoise Day

8番目の曜日に響くシャッターの音

葛藤の果て


秩序 ×( X-Pro2 + Touit 1.8/32 ) 


僕は、なか卯のカウンター席でチキン南蛮定食を今か今かと待っていた。

「どうぞ、お好きな席にお座りください」

低くぶっきらぼうに投げ捨てられたその声の主を思わず探してしまった。
声のした入口には、防寒着に身を包み憮然とした表情の警備員姿の中年男が
二人券売機の前にいるだけで他に言葉を発するだろうと思われる人の姿はない。

???

先に食券を摘まんでテーブル席につこうとしている男・・ではない方の男が
声の主であろうことは、状況が飲み込めないでいる僕でもそれくらいの推測がついた。
二人は同じテーブルについたが、一言も発することなくスマホを弄っている。
全く会話がない。全く会話がなく成立する仲なのに、

どうぞ、お好きな席にお座りください・・・

頭の中で反芻してみるが、間違いなくそう聞こえた。間違いなくそう言ったのだ。
部下と上司でもないし、先輩と後輩というには曖昧な、希薄で微妙な関係性。
屋外警備の仕事は過酷で不安定な職と聞く。それでも就くには訳だってあるだろう。
僕は、彼らの物語を勝手に描く過程で、ひとつの答えに行き着いた。

前職で丁寧な言葉を覚えたまではよかったが、きっと

応用が効かなかったんだな・・



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2 Comments

selenet  

不思議な世界

確かに、不思議な世界ですね。
Donさん、不思議な空間に迷い込んでしまったのでしょうか?
時の狭間のポケットみたいな場所に。

2017/01/06 (Fri) 01:42 | EDIT | REPLY |   

Don(selenetさんへ)  

selenetさん、こんにちは

☆ selenetさん

 声は耳にしましたが、
 実際、一言でも二人が話しているのを見たわけでなく。
 なので余計に、その聞こえてきた声だけが頭の中で反響し(笑
 不思議なこと、たくさんありますねー。




2017/01/07 (Sat) 05:24 | EDIT | REPLY |   

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